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東北一周ツーリング

早稲田大学広報誌『カレント』 1995.12 掲載記事より

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好きなことなら疲れない

  朝夕に早稲田大学の大隈庭園の緑を見ていると、気待ちが刺散されもっと大きな自然に浸ってみたいと思うことはありませんか。そんな想いで、今年の夏は愛車のペダルを踏んで、東北一周の旅にぶらりと出かけました。

 コースは至って簡単、東京を出発して大平洋岸を北上、下北、津軽をまわり日本海側を下り、糸魚川でゴール。おまけで佐渡にも渡り2,000キロほどのランになりました。私の好みは、テント、シュラフ、コンロ、食科を積み込む「バックパック・ツーリング」スタイルで、今回も全17泊のうち1泊を除いて、すべて気にいった海辺でキヤンブして、日の出とともに起きだし、タ陽をさかなに一杯やってテントに潜り込むといった按配です。

 このスタイルのメリットは、場所、時間全てにフリーで行動できることであり、時間を気にせずマイペースで走り、好みのポイントで自然を楽しんだり、まさに気ままで贅沢な旅が出来ることです。当然、デメリットは30キロ程の積み荷が、山道の登りでこたえること。とくに松島から早稲田ゆかりの田野畑村ぐらいまでの三陸リアス・ルートは海岸線の深い入り組みに加え、結構なアッブ・ダウンが続き、峠を3つ、4つ越える日はペダルを踏むより自転車を押し土げている時間の方が長くなります。まあ、苦あれば楽ありで、下りは時速50〜60キロのダウン・ヒルが存分に楽しめます。

 景観の見所は、宮城と岩手の変化に富んだ海岸線、自然の宝庫の下北・津軽、それと北上・奥入瀬・最上の雄大な河口などで、迫力のある自然美が再発見できます。 昨年は、国内ツーリング・コースの最高峰である北海道を一周する21日間(2,700キロ)だったので、来年あたりは四国か九州にハンドルを向けようかな。今回の場合は、一日でペダルを踏むのが6〜7時間、走行距離で120キロとなり、トレーニングなしで無理なく走れるぺ−スです。自転車に乗れて、わづかの気力があれば、誰でも楽しめますので気楽に出かけてみてはいかがですか。


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