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ALLEGRETTO, MICHAEL /マイクル・アレグレット

欲望の石トヨタ・ランドクルーザーBLOOD STONE , (c) 1988早川書房、1994

『月曜の朝、ドア口に出てきたキャロライン・ロシュモントは、大きなフランネルのシャツにハイキング・ブーツ、半ズボンという出で立ちだった。日焼けした足は滑らかな曲線を描き、ほどよく筋肉が付いている。彼女は私がベルトにウイリー・トウホークスのピストルをさしているのを見て、外すように言った。 「必要になるかも知れない」と、私は言った。
「銃はいらないわ」
私はソームズの方を向いて助けを求めたが、彼は肩をすくめただけだった。
「君は森のハイキングのつもりかも知れないが」と、私はキャロラインに言った。
「ルービン・アーチュリータが現れたら、不愉快なものになるかもしれないんだ」  キャロラインはしぶしぶ同意した。
彼女とソームズはすでにトヨタのランドクルーザーに荷物を積み込んでいたので、我々3人は早速出かけることにした。
キャロラインが運転し、ソームズがそのとなりに座り、私は道具といっしょに後部座席に乗り込んだ。』 --COMMENT--
早川のポケットミステリーシリーズは、純探偵ものとかハードボイルド系のものが多く、ぼくは敬遠していたので、久しぶりの出会いである。
 それにしても、ランドクルーザーは人気があるのには、驚くほどですね。
「欲望の石」とは、定番ながら盗難にあった宝石であり、それを探すいくつかのグループがアイダホ・スプリングの山にいく・・・・となると主役のクルマはランクルとなる、いかにも米国の率直な作家のチョイスなんじゃないかと思います。
 ランクルのオーナーであるキャロラインのなかなかしたたかな魅力と行動力は、このミステリーに花を添える。 (91/07)


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