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Jeffrey Archer /ジェフリー・アーチャー

ゴッホは欺くFALSE IMPRESSION (C)2005永井淳訳 新潮 2007

前日ウェントワース・ホールの執事のミスター・アンドルーズから、明朝絵を発送する用意をしておくという電話を受けると、ルースは自社の滑走路乗り入れの緩衝トラックを8時に館へ差し向けるよう手配していた。彼女は10時過ぎ間もなくトラックがオフィスに到着するずっと前から、外に出て滑走路を行ったり来たりしていた。
 絵がトラックから下ろされると、ルースはその梱包とニューヨークへの安全な発送を、初めから終わりまで自分で監督した。彼女の鋭い監視のもとで、梱包主任が中性のセロファン紙で絵を包み、時間に間に合うように徹夜で作った、発泡スチロールの内張りをしたケースに収めた。精巧なソケットレンチなしでも開けられるのを防ぐために、キャプティブ・ボルトでケースが締め付けられた。』
--COMMENT--
略奪されようとしたゴッホの自画像を、悪徳金融会社を辞めさせられた美術コンサルタントが追跡する… これまでも荒っぽいストーリーがウリ?だったけど、この作品も、なぜ9/11テロと絡めるのかその意図がまったく不明など、かなりの手抜きが目立った。
 車のシーンとしては、上記引用のトラックと、美術コレクターの日本人鉄鋼企業会長のトヨタ・レクサスぐらい。それにしても、わけの分かりにくい、日本語になっていない訳文(引用文の下線、私見)には参ります。<緩衝トラック>など訳者は何を想像しているんでしょうね? 多分、美術品を保護するためのバッファー(緩衝材)を装備している専用トラックと思われます… (2007.7.2 #485)


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