Ann Cleeves アン クリーヴス
白夜に惑う夏 | | WHITE NIGHT,2008 | 玉木亮訳、創元、2009 |
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『「彼の車を調べさせてもらえますか?」
「もちろんよ、どうぞ」自分の正しさが証明されるとベラが自信たっぷりでいるのが、ペレスにはわかった。ベラ・シンクレは、これまでの人生で一度もおのれの間違いをみとめたことがなかった。[中略]
ロディの車は修復された古い黒のビートルだった。おそらく値段は、ペレスの新車のセダンよりも張るのだろう。鍵はかかってなかった。トランクには鞄があった。荷造りの最中に嫌気がさして父親の墓参りにいくことにした、とロディが語っていたかばんにちがいない。その上にヴァイオリンがのっていた。』
--COMMENT--
英国極北のシェトランド4重奏の第2作。タイトルのとおり、夏の白夜のシーズンが始まると人々は浮き足立つし、住人のなかの秘め事も動き出すなか2件の殺人事件がおきる。話題の前作を読んでいないので、なぜ本土のテイラー主任警部がからんでくるのかわかりにくい。島の素朴な生活シーンが素敵ではあるが、わき道話題ばかり多く読むのに忍耐がいるなぁ。
車の登場は場面すくなく、著名な画家ベラの甥のビートルと、彼女の”洒落た四輪駆動車”ぐらい。
(tablet入力 2012.5.29 #738)
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