ララバイ・タウン | コルヴェット・コンバーティブル | LULLABY TOWN (c)1992 | 高橋恭美子訳 扶桑 1994 |
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夏休みの北海道ツーリングの途中、よくある中古CD/Book/Gameショップでみつけ(100円でした!)、帰りのフェリーで読んだミステリー。初めて接するクレイスだが、男っぽくて筋がとおっている私立探偵エルヴィス・コールが売れっ子映画監督から昔わかれた妻子を探してほしいと頼まれる。けっこう会話もしゃれていて楽しく、ロバート・B・パーカーを思わせる私の好きな感じのハードボイルドだった。
上記の引用でも、ロサンゼルスを愛している雰囲気がよく出ている。ほかに、1991年型の白のスープラ、茶色のトヨタ・セリカ、茶色のニッサン・セントラなどなども登場する。(1999/08/19)
モンキーズ・レインコート | ジープ・チェロキー | THE MONKEY'S RAINCOAT (c)1987 | 田村義進訳 新潮 1994 |
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ロバート・クレイスってあまり売れていない作家だと思うんだけど、地元の図書館には翻訳書が全部揃っていて、好きな人もけっこういるんだ・・。ハリウッドの私立探偵エルヴィス・コールのシリーズ第一作。ベトナム戦あがりのコールとパートナーのパイクが失踪した父子の捜索をするうちに大がかりなコカイン・シンジケートと戦うことになる。舞台となるロサンゼルスが素敵に描かれていたり、ビールや自分で作るサンドイッチなどの食事のシーンが多いなど個性を出そうとしているのだが、マッチョすぎるとか、なんでもうまく行き過ぎのストーリーがちょいと物足りないけど。
パートナーのチェロキーがピカピカなのは、スペンサーのサポート役のホークの車もそうだったような気がする。コールの「コルヴェット・コンヴァーティブルは66年のジャマイカ・イエロー」、依頼主のエレンが「薄緑色のスバル・ワゴン」、依頼主の友達ジャネットが「スカイ・ブルーのムスタング・コンヴァーティブル」、失踪した父親が「82年祖気キャディラック・セヴィル」、その他、「メタリック・ブラウンのトヨタ・セリカ」「緑色のフォードLTD」「ベージュのボルボセダン」「ノヴァ」「ポルシェ914」「83年トランザム」・・まさにウエスト・コースト・ファッションですね。(2000/03/20)
ぬきさしならない依頼 | スタンザ | FREE FALL (c)1993 | 高橋恭美子訳 扶桑 1996 |
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エルヴィス・シリーズ第4作は、いつものユーモア・ハードボイルド調ながら、派手な立ち回りアクションがけっこう楽しめました。ロス市警特別グループのリアクト・チームと黒人ギャング団のぬきさしならない関係に迫るエルヴィス、パイクそしていつもエルヴィスをバックアップしてくれる北ハリウッド署のポイトラスなど気のあったところがいい。引用部分は、リアクト・チームを見張るため、ニッサンのディーラーに紛れ込んでセールスに付きまとわれてしまうシーン。前作にあったパイクがとても大事にしているチェロキーをポンコツと言われて怒り出してしまう。
エルビスの"66年コルベット"以外に、チームの若手の"1983年型青いフォード"、事件に巻き込まれる質屋の"きちんと手入れされたビュイック・ルセイバー"、チームの同僚の"白のオールズモビル・デルタ88"、弁護士秘書の"新型ホンダ・アキュラ"、ギャングの"真っ黒なシヴォレー・モンテカルロ"と"ラメ入りのぶどう色をしたワーゲン・ビートル"などたくさん登場する。あと何かと電化製品が出てくるが、ほとんど日本メーカのものばかりで、一度、リストしてみると面白そうだ。(2000/04/04)
死者の河を渉る | レクサス400 | VOODOO RIVER (c)1995 | 高橋恭美子訳 扶桑 2000 |
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エルビス・コールを続けて読んでいたら、また最新刊が2月に出てさっそく手にした。ルイジアナを舞台として、人気女優の出生を調査するのだが、これまでのアクション主体のストーリーから、養女と実の親との関わり、ルイジアナの女性弁護士ルーシーとの恋など人間関係の面で厚みを増して語られるようになってきた。
弁護士の車は、やっぱりレクサスで決まり! 一癖あるザリガニ養殖業の部下の"金色のポラーラ"(聞いたことなし)、"60年代後半のベル・エアのセダン"、ポンティアック・サンダーバードなど南部に似合うクラッシックな車が登場する。(2000/04/14)
サンセット大通りの疑惑 | コルヴェット | Sunset Express (C)1996 | 高橋恭美子訳 扶桑 2000 |
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またまた3月にこの本がでてフォローアップが大変というか、とても幸い。ロスの辣腕弁護士から調査をたのまれたが、偽証の片棒をかつがされていることがわかり、その悪に挑む。けっこうアクションシーンも多く、ルーシーがロスに来て名所をいろいろ案内し、いよいよ彼女との関係が深まる・・。ルーシーのレンタカーは、トーラスだったかな? 他のところで、エルビスのコルベットが1966年モデルであることが書かれていた。引用した部分のような、ロスの自然の景色を語るシーンが絶品ですね。(2000/06/24)
破壊天使 | シヴォレー・シェヴェルSS396 | DEMOLITION ANGEL (C)2000 | 村上和久訳 講談社 2002 |
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元爆発物捜査員だったロス市警の女性刑事キャロル・スターキーがとても勇ましくいきいきと描かれていて、爆弾魔レッドを追いつめる迫真のアクションとサスペンスが大いに楽しめた。久しぶりに出あったジェットコースター・ノヴェルだ。
上記のシェヴェルに加えて、爆死した同僚の姉の<白いホンダ・アコード>、同じく爆発物捜査員のチーフの<トヨタ・フォーランナー>なども登場する。(2004/9/9)
追いつめられた天使 | コルヴェット・コンヴァーティブル | Stalking The Angel (C)1989 | 田村義進訳 新潮 1992 |
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以前の刊行だが、読む機会がなかった、ハリウッドの私立探偵エルヴィス・コール・シリーズ第二作が杉並区図書館にあることが分かり借り出した。投資顧問会社社長宅から、武士道の古文書が盗まれ、さらに脅迫電話がかかりコールとパイクの出番となる。男前で思いやりもあって、スマートでさらにすごい腕っ節なのはいつものとおりだが、冗談たっぷりの会話など楽しめるエンターテイメント・アクションと言ったところ。
仲間のパイクの"ぴかぴかに磨かれた赤いチェロキー"、依頼人の"チョコレート色のロールスロイス"、その娘の同級生の"白のフォルクスワーゲン・ラビット・コンヴァーティブル"、秘書の"白いBMW"、ヤクザの"緑色のアルファ・ロメオ・スパイダー"などなど。(2004/9/27)
ホステージ | レクサス、ニッサン | HOSTAGE (C)2001 | 村上和久訳 講談 2005 |
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『破壊天使』につづくノンシリーズ二作目。2001年のAmazon.comベストワン・ミステリに選ばれただけあって、もう読み始めたらやめられないジェットコースター・ミステリーだった。上下巻700ページを一気に読んだので疲れたましたが、ぜひお試しあれ。
上記は、人質事件の契機となった食料品への押し込み現場から逃走するシーン。ただし、原文を確認できたらいいのだが、いくらセルサービスに慣れたアメリカ人でも、車に給油しながら買い物するとは思えないが… (2005.8.19 #366)