狼の夜〜TV局ハイジャック | プジョー | ULVENATTEN (C)2005 | アンデルセン由美訳 扶桑 2008 |
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ノルウェーで生まれで、記者・編集者、TV局報道部門を経て、作家に転身したエーゲランの初邦訳書。人気のTV生討論番組のチェチェン人ゲストが司会者・出演者を人質にスタジオに立てこもる。事件がおきて10時間の間のいわゆる交渉人もの謀略スリラーで、どう決着するのかついつい気になって読み進まされることになる。スピーディなストーリー展開はまさにシネマ向き(元々が映画用の脚本を意図したのかも?)ですでにノルウェーで映画が公開されているとのこと。全体を通してやけに無国籍なシナリオ(事件場面がどこの国でも通用する…)であり、人物とか風景とかもうちょっとノルウェーらしさがにじみ出ていると興味がわくか?
引用は、テロ事件がおきて交渉人フィエルがTV局に到着するシーン。(2008.6.13 #548)