HYDE, CHRISTOPHER ／クリストファー・ハイド
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| アムトラック６６列車強盗 | ホンダATV | MAXWELL'S TRAIN, (c)1985 | 文春,1988 |
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『ハリーとダニエルは前に飛び出した。外から見えないように迂回して、開けはなしたままのドアに達する。ちょどそのとき、３輪の全地形車ＡＴＶにまたがったアナリゼ・シェンカーが荒っぽい運転で車内の光が届く範囲から消えていくところだった。他にも２台、ダッフル・バッグをふたつずつ荷台に積んだＡＴＶが青と白に塗り分けられたパネル・トラックの脇に止まっていた。
「くそ！にがしちまった！」マーク・キャヴェンディッシュだった。 ハリーはＡＴＶの１台にまたがり、エンジンのかけ方を調べた。ハンドルに電動スタート・ボタンがあった。祈りながら、それを押した。轟音とともにホンダのエンジンが回り始めた。シートの上で振り返ると、ダニエルもすでにもう１台にまたがっていた。その背後には谷を越えてせまい鉄橋の上に延々と伸びている長い列車の全貌がみてとれた。』
--COMMENT--
ワシントンーボストン間を走るアムトラックのナイト・アウル号からアメリカ財務省の新造紙幣を盗もうとする素人のグループがテロリスト・グループと鉢合せし、乗客を救うために立ち向かう。上のＡＴＶはその最後の追跡の場面に登場する。
ＡＴＶは多分、ALL TERA VHEICLEの略だったと思います。
ワシントンを出発してからカナダに入りなんと、5000キロを走破する列車上でのサスペンスであり、鉄道ミステリーとして著者のマニアぶりが十二分に発揮されています。
鉄道を舞台にしたスリラーとしては、アガサ・クリスティーの『オリエント急行の殺人』、コリン・フォーブスの『アバランチ・エキスプレス』、ウォーレン・アドラーの『シベリア横断急行』などがある。(92/1)
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