LLEWELLYN , SAM /サム・ルウェリン
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栄光のポーツマス | many cars | GREAT CIRCLE, (c)1987 | 早川,1991 |
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『「さあ、暖かい夜だから、セイリングにお連れしましょう」
ハリエットが反対しかけると、手を挙げて「いや、ぜひ。お任せなさい」
そして奇妙なことに、ハリエットは男を信頼した。
アルファ・ロメオ・スパイダーが近くの、駐車禁止の黄色い2車線上に駐車してあった。ドアを開けて彼女を乗せると、ド=ロシャンボーは猛スピードの正確な運転でバドモア・アンド・ベイリスへ向かった。マリーナに着くと、グレート・サークルの出場艇用の区画とは別の突堤へ連れていった。そこでは青いオーバーオールのドック作業員が小型ヨットの傍らで待っていた。キャビンがなく木造で、ニスの塗りがてらついている。すでにメンスルが掲げてあり軽風にばたついていた。』
--COMMENT--
1ページ上下2段組で、なんと430頁ものなかなかの大作で、ポーツマス〜ケープタウン〜シドニー〜リオ〜ポーツマスの大圏コースヨットレースにおける苦難、タクティックス、人々の触れ合いをダイナミックに展開する。 やはり、ヨットものを中心とする海洋小説は、まさにアドヴェンチャー・ノベルの華と言えるとつくづく思わせる魅力があります。ストーリーの中に、ちゃんとサスペンスの流れが織り込まれているのも楽しい。
当然、車は陸上のでシーンにしか登場しませんが、世界各国から出場するそれぞれのチームメンバーの趣味、立場を浮き立たせるものしてさりげなく書き込まれていて味わいを深めている。
・上のシーンは仏艇の貴族出身のクルーのアルファ
・アメリカ艇のキャプテンが自分でリビルトしたベントリー
・落ち目のテレビ司会者のポルシェ
・イギリス艇の女性キャプテンのプジョー505
・イギリス艇のオーナーの甥のBMW735
(91/10)
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