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STEVENSON, ANDREW/アンドリュー・スティーヴンスン

核の砂漠スバルSKELTON COAST:THE FORBIDDEN ZONE (C)2004塩川優訳 扶桑 2005

『ビリーがホテルの支払いを済ませたときには、ジェシカが表玄関にスバルをとめて待っていた。
 ふたりは、ザ・ストリップから工事で雑然としている高速15号線へ折れ、さらにそこから95号線へ入った。週末に街を離れる車で道路は込み合っている。ビリーにはジェシカが運転してくれるのが有りがたかった。西へ向かう車に、対向車のレーンに半分ほど食い込んで走るように、という標示が出ている工事現場付近では、自分が運転したらまごついてしまっていただろう。赤いコンバーチブルのドライバーがスピードをだして追い越していく。
「この交通事情が、ユッカ・マウンテンの放射性廃棄物処理場としてのアキレス腱なのよ」ジェシカが、前にいる車に追いつきながらつぶやいた。』
--COMMENT--
 久方ぶりのウィルバー・スミスを彷彿とさせるナミビア砂漠を舞台としたアクション・冒険ものだった。核廃棄物処理に政府の不正が行われているのを嗅ぎつけたテレビ・ジャーナリストのビリーが、情報を求めてラスベガスに出向いた時のシーンが上記。証拠をにぎるためにアフリカ・スケルトン・コーストに出かけ、古ぼけたセスナで秘密組織に追われながら攻撃をしかけていく。敵の最新鋭の戦闘機とかヘリに追われながら逃避行するあたりが見所だ。
 セスナのガイド・パイロットの"あちこちへこみばかりのトヨタのトラック"、地元の平和運動家のフォルクスワーゲンなども登場する。何箇所かにでてくる秘密組織の連中の"ニッサンのバーキートラック"は、調べたらサニー・トラックのようなNissan 1400 Bakkie [Nissan Motor Corporation South Africa]だった。こんなトラックをまだ生産・販売しているんですね!!(2005.7.12)


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