『6月の最後のあの金曜日午後2時27分。ケリー・ヴァインズはロンポック市の境界線に達した。そこから4年前のメルセデス450SELのセダンで、オーシャン・アヴェニューを西に走った。途中フルサービスの<ウノカル>ガソリンスタンドに寄った。ガロンにつき20セント増しで払うと、満タンにして、窓を拭き、オイルとタイヤを点検してくれる。 』
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上の引用は、一番初めに出てくるクルマのものでありますが、そのうちちょこちょこ出て来るのでずいぶんサービスしているなーと思っていたら、なんと全ての登場人物毎にクルマが必ず説明されており、もうなんとも徹底しているんですね。
あまり多すぎて、多分全部は紹介できませんが、それなりに個性的な車がその人物毎にあてがあれており、ストーリーのほうも吸い込まれるような中身の濃いもので、わたしの気に入りになりました。
「青のメルセデス」 現在は弁護士資格を剥奪されている主人公の車
「ピンクのフォード・ヴァン」 女カメラマンのもの
「ランド・ローヴァー」 セスナパイロットの手配したもの
「プレリュード」 警官のクルマ
「BMW325i」 通りすがりの株式仲買人
「アストン・マーティン」 女市長の妹
「黒いマーキュリー・セダン」 ワシントンの司法省検事補代理
「白いロールス・ロイス」 市長の妹の主人
「アキュラ・レジェンド・クーペ」 同上
「黒いキャデラック」 主犯
「1947年式クライスラー・タウン・アンド・カントリー」
「1940年式ビュイック・センチュリー・コンッバーティブル」
7月4日の独立記念日のパレードに登場
「灰色のヴォルヴォ・セダン」 女市長