夏時間反対の主張

夏時間化の実際 2.ゆとりのライフスタイル?
Updated 1999.4.8
国民会議報告のサマータイム効果のもう一つの柱がライフスタイルへの影響なので、『夕方の明るい時間の増加』がどの程度か、前項と同じく釧路、東京、那覇での日照時間との関係を図示してみました。推進派の資料には、こんな簡単で具体的な説明の図表は見あたらず、いかに机上の空論なのか伺えます。(というより、これが知れると馬鹿げた制度であることが一目でわかってしまうので、公開していないんでしょうね)
【図の説明】
・赤矢印が日照時間で前項と同じ出典。
・薄緑が一般的な仕事拘束時間帯:3月と11月の標準時間月で7時から夜7時までとした。朝7時ぐらいには朝食をたべるか仕事に出かけ、17時の退社時刻に若干の残業をして帰路につくか私的に使える時刻が19時からと考えている。
・ちなみに、4月から10月の夏時間月の仕事拘束時間帯は、夏時間表示としては朝7時から夜7時となる。混乱を避けるために、すべて標準時間で示してある。

下図で示される通り、サマータイム期間全般で、仕事が終わってから明るい時間帯が一時間程度以上あるのは那覇だけ。釧路では6・7月の2カ月だけ、東京では全期間で終業後の“ゆとり”は期待できない。九州以南では、暗いうちに仕事に出かけ、夜は遅くまで明るくなっていて、寝不足とか体調維持が大変で、“ゆとり”どころではないでしょうね。
結論を言えば、日本では、緯度の高い国々と比べ、日照時間そのものが短く、北海道から沖縄まで、どこをとってもライフスタイル面での効用はほとんど期待できない。
釧路
N
42.58
E
144.23
夏時間化でメリットがでるのは6月と7月の二ヶ月だけ

仕事が終わってから一時間ほどの日照のある月が二ヶ月あるということ。

東京
N
35.39
E
139.45
夏時間化で終業後の“ゆとり”がでる月は一月もない

「サマータイムは東京の論理」と言われていますが、実際には、仕事時間が終わって一時間の日照がある月は皆無。日の出とともに活動開始しなければならない月が4、9、10の三カ月もある。

那覇
N
26.13
E
127.41
夏時間化でメリットがでるのは4月から8月の五ヶ月あるが、4月から10月までの全ての活動開始時間が真っ暗

さすがに東南の那覇は日没時間が遅くなるので、9月と10月を除き仕事が終わってから日照のある月が多い。しかし、朝がしんどいでしょうね。

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(C) Takeshi Itoh,1999. 100 Misteries & Their Lovely Cars inserted by FC2 system